アラフォーの私㉑

◇元に戻るには◇

一睡もできないまま夜が明けた。未だ経験したことが無いほど意識は冴え、緊張を緩めることのできない一晩だった。朝、彼からメールが届いた。『おはよう。一睡もできなかっただろうね。鍵をフロントに返しておいて。帰りは別々で帰ろう』。彼は大人だった。

『ありがとう』。私は一言メールを返した。彼にはこれで十分意図は伝わっただろう。この半年の生活に別れを告げ、現実に目を向ける時が来た。切り替えは速やかだった。そうなると今度は夫のことで頭は一杯だ。夫もあの女と一緒に京都にいるのか?あの女は誰なのか?この半年の報いと反省はするが、私は一線を越えなかった。夫はどうなのか?どうしても知りたい。